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Ado「螺旋」解説、レビュー

2020年代
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始めに

始めに

今日はAdo「螺旋」についてレビューを書いていきます。

背景知識、ジャンル

私刑の是非をめぐるドラマを彩るオルタナロック

 本作品は『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』のテーマソングとなっています。Adoというアーティストはまあオルタナティブロックの中でパンクロック、グランジロック、メタルのモードを継承するアーティストと言えますが、なんというか全体的に音とか歌詞のセンスも古くて中途半端で、そこがニルヴァーナ、セックス=ピストルズっぽいとも言えます。けれども尾崎豊みたいにまず声とか歌唱センスがエモーショナルで希求力があるのと、懐メロロックなポップスとしてキャッチーでカジュアルな魅力があります。

 「うっせえわ」は元ネタのチェッカーズ「ギザギザハートの子守唄」からして懐メロフォークロックというか、古くて痛々しいセンスの中にカジュアルでジャンクな魅力がありますが、「螺旋」はもっと深刻なムードでニルヴァーナやセックス=ピストルズのグランジのような退廃的で性急なビートで「私刑」をめぐる葛藤のドラマを彩ります。

一個の作品としてどうかは分からないが、テーマ曲としては作品を象徴する名曲

 本作品も一個の曲としての完成度はどうかというとなんとも言えないですが、『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』を象徴する曲という点では名曲です。Adoのエモーショナルで悲痛な歌い方は、そのままの登場人物の苦悩として反響します。

歌詞、メロディ

私刑への欲求と破滅的な絶望

 歌詞は単体の作品として見るとくどいですが、『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』のラスボスを突き動かす絶望のフラッシュバックから起こる衝動をうまく捉えています。同時に、八神や澤の心情を物語っているようにも映るため、テーマ曲としては豊かな内容です。

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